外国語の学習は、言ってみればインプットとアウトプットをバランス良く続けていくことに尽きます。
結構、地味な作業です。
地味な作業であるが故に、成長が実感できないと「いつまで経っても英語が出来るようにならない…一生ペラペラになんかなれないんじゃないか…」という思いが頭をよぎり、やがてモチベーションが続かなくなって挫折するわけです。
なぜでしょうか?
今回は英語学習で挫折しないための方法についてお伝えします。
理想が高いと挫折しやすい
誰だってネイティブスピーカーのような発音でペラペラ話せるようになれればいいな~と思いますよね。
ジョン・カビラやクリス・ペプラーのように話せたらそりゃカッコイイです。
でも大人になってからあのレベルに到達するのはまず無理だと思ってください。
絶対に無理!というわけではありませんが、そのためには多くの時間を費やさなければ、英語を母国語のようにペラペラと話せるようにはなれません。
社会人の時間は無限ではありません。
英語以外にも仕事のスキルを上げるために時間を使ったり、家庭を持っている人は家族のために時間を使わなければならないでしょう。
英語にばかり時間を割いている訳にはいかないのです。
到達したい目標はどこか?
そもそも、英語をやり直し始めたきっかけはなんでしょうか?
- 海外出張や旅行で不自由無く話せるようになりたい。
- 仕事で海外メーカーと受発注や価格交渉が出来るようになりたい。
- 昇進のためにTOEICスコアが必要。
等々、当初の目的があったはずです。
それらの目的を達成するのには、ネイティブのような流暢な英語は必要でしょうか?
ほとんどの人はそこまでの英語力は不要でしょう。
必要なのは、
これだけです。
外国人が日本語で「アナタ、ミチ、オシエル、ワタシ」と言えば「あぁ、道がわかんないんだな」と思うでしょう。
ストレートに受け取ったら失礼な文章でも、街中でこう聞かれれば「日本語苦手なんだな」と思うでしょうし、それで怒る人はいません。
実際の会話で定冠詞のaやanが無くても、theを付け忘れたても、toとforを間違えてもいいんです。そんなのはもっと上手になってから意識すればよくて、今はまずカタコトでもいいのでコミュニーケーションできることを目標にすべきです。
そりゃ確かに変な英語に聞こえますけど、コミュニケーションはなんとか成立します。
無理に長い文で話さなくても、ブツ切りの短文を並べても会話は成り立ちます。
この程度のレベルに到達するのであれば、3ヶ月から半年もあれば十分到達できます。そんなに難しい話ではありません。
上達を実感しないと挫折しやすい
頑張っているのに報われないと誰でもやる気を無くします。頑張っているのだから、どんな形でも成果や成長を実感したいのが人間です。
上達を実感する一番いい方法は、自分の英語が実際に通じることを身をもって感じることです。
外国人との会議でもいいですし、海外旅行や海外出張でも、オンライン英会話でも何でもいいです。とにかく自分が学んだ単語、表現を使って会話するのが一番上達を実感できると思います。
逆にうまく通じなくてヤキモキしたとしても、自分に足りないところが明確になるわけですから、これからの学習のモチベーションに繋がります。
会社に外国人がいない、外国人と仕事上の付き合いも無い、海外旅行に行く予定も当面ない、という人であればオンライン英会話を使うのが手っ取り早いです。
やはり英語は使ってみるのが一番記憶に定着しやすいです。
しかもオンライン英会話の講師は皆優しいですし、適度に褒めてくれるので話しているほうも気持ちよくなるんですよね。
「まだまだ英語下手なんだけど、そんな自分でもカタコトの英語で会話出来てる!」って実感できると、それがモチベーションになって、次回のレッスンまでもっと上手に話せるように練習しよう、って思うようになります。
そう思うようになれば、挫折に向かって下がっていたモチベーションが一気に復活します。
関連記事:
>>オンライン英会話の効果的な使い方とは
また、TOEICなどのテストを受けて自分の実力を客観的に炙り出すのもいいと思います。
少なくとも毎日ちゃんと学習しているのにスコアが上がらないことは無いので、英語学習に投下した労力を測ってくれるツールとしてTOEICを使います。
TOEICを受けると、公式認定証(アビリティメジャード)で弱いところを具体的に指摘してくれるので、強化すべきポイントが可視化されて学習のモチベーションをキープしやすいです。
英単語の仕組みを知る
単語を10個暗記したとしても、翌日には7個忘れているのは当たり前。
汲んでも汲んでも一向に水が溜まらない、まるでザルで水をすくうようなものです。
そこで、英単語をただ丸暗記するのではなく「英単語の仕組み」を知ることで効率よく単語を覚えられるようになります。
例を挙げると、接頭辞(単語の頭につく語)を知れば、その単語が否定的な意味を持つ言葉であることがわかります。
例えば、”incredible”(信じられない)という単語は、”in”という否定を表す接頭辞と、”credible”(信じられる)が合わさった単語です。
“not credible” = “incredible”なわけです。(否定を表す接頭辞は”in”のほかに”im”もある)
もし”credible”という単語を知っていれば、”incredible”が「信じられない」という意味であることが想像出来るわけです。
このような単語はたくさんあります。
・incapable(できない)←→ capable(できる、有能)
・invisible(見えない)←→ visible(見える)
・impossible(不可能)←→ possible(可能)
・
・
単語の頭に”in”や”im”がついて否定の意味を持つ単語に出会ったときは、接頭辞を取れば肯定する単語になることがわかるので、1語を調べたときに2語を知ることができますよね。
更に言うと、”incredible”(信じられない)→ “credible”(信じられる)は共に形容詞ですが、語源はcredit(信用)という名詞です。
credit card(クレジットカード)には使用限度額の設定がありますよね?それがそのままカード所有者の「信用」なわけです。
ちなみにcreditは動詞としても機能します。
(彼女の言い訳を信用できない)
こういった英単語のパターンを知ると、incredibleを調べるだけで、credible, credit(名詞), credit(動詞)の4つを知ることができるようになるのです。
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>>どうしても単語を覚えられない!?効率よく単語を覚える方法があります
まとめ
英語学習で挫折しないためには、
・到達したい目標を明確にする。(高く設定しない)
・上達を実感できる工夫をする。(覚えた英語を使ってみる)
・英単語の仕組みを知る。(覚える労力を減らす)
という点に注意しながら学習を進めるといいでしょう。
とにかく、完璧を求めると挫折する可能性が一気に上がりますのでそこだけは気をつけてください。
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