英語のテキストは必ず自身の目で見てから買うようにと<英語を勉強したいけど、何から手を付ければいいの?(前編)>でもお話しましたが、その中でも英文法のテキストは本当にピンからキリまであってどれを選んだらいいのかわからない!という話もよく聞きます。
個人的にはテキストを買って失敗してみるのも”選眼力”を鍛えられるので、一度は失敗して欲しいと思います。やはり自分のお金で失敗すると”ダメテキスト”を見抜く力が鍛えられます。懐は痛いですが(笑)。
そうは言っても数ある参考書の中からなにを選べばいいか悩んでいる人も多いので、今回は総合的に使える1冊を紹介します。
英文法の辞書 ”総合英語 Forest”
私が英文法用のテキストを1冊挙げるとすれば、総合英語 Forest(桐原書店)です。
このテキストは高校生向けの英文法テキストなのですが、新高校1年生から読めるように構成されているため中学卒業程度の英語力で十分理解出来るようになっています。
これから初めて英語の勉強をスタートする、という人には少し敷居が高いかもしれません。その場合は中学3年までの英語を一度おさらいしてから購入しても遅くありません。
で、このForestは社会人の英語学習にも非常に有用な1冊です。もし英文法の総合的なテキストを持っていないのであれば、このForestがオススメです。
このテキストの利点は
- 英文法についてこの1冊でほぼ全てを網羅している
- 新高校1年生でも読みやすいように書き方が優しい。(お堅い書き方でない)
- 適度に絵や図が入っており、理解しやすい。(時制や完了の説明に用いられる絵がわかりやすい)
- 例文が易しい単語で構成されているのでスラスラ読める。
- 色使いがいい
といったところ点が挙げられます。
それぞれについて説明していきましょう。
英文法についてこの1冊でほぼ全てを網羅している
Forestは全24セクションに分かれていて、英文法のほぼすべてを網羅しています。
高校生向けとは言え、中学時代に学習した文法も全て網羅されていますので、TOEIC、英検など試験の種類を問わずこの1冊で文法は全てカバーできます。
このForestを頭からやっていくのもいいのですが、一通り英文法の学習をやっている人であれば、市販のTOEIC Part5,6対策本のサブ的な位置付けで使うのがいいと思います。
当初私が英文法を勉強しているときは、文法でわからないところがあるとネットで検索していろんな英文法のサイトを見ていました。
そこで困るのが、サイトによって正確性がまちまちなこと。
あるサイトでは仕事や趣味の延長上で英文法を解説していたり、片や別のサイトでは言語学者並みに細かく解説しているサイトだったりと、本当に正しいことが書いてあるのか確信が取れないのです。しかも間違いも結構多い。
まあ、無料のサイトに文句を言っても仕方ありません。これが無料であるが故の品質です。
しかも無料サイトの英文法解説はサイト管理人の善意で提供されているものなので、内容に誤りがあっても何の瑕疵もありません。まさに「タダより高いものはない」です。
そんな中で、1冊で英文法を網羅して且つ英文法の辞書として必要なときに必要な文法を調べられるテキストを探していたところに出会ったのがこのForestでした。
読みやすさ、理解しやすさ
このForestは現在は数年に1度改定されており、現在の最新は7th edition(7版)です。
テキストの使い勝手の悪いところやわからないところなど随時フィードバックして改定しているため、おおよそ中高校生が引っかかりそうなところには詳しく解説を割いておりサクサクと読み進められます。
また、時制や完了など時間の概念で表現が変わるようなところには図や挿絵が入っているので、視覚的にも理解しやすいです。
例文もハイレベルなテキストだと難しい単語が織り込まれていたりして、文法を勉強しているのにその前に語彙を調べなきゃならない、といった本末転倒になりかねないのですが、Forestっは使われている単語が中学レベルの単語で構成されているので例文もスラスラ読めるところが素晴らしいです。
知りたいことをストレートに知ることができるというのは使っていてストレスがありません。気持ちがいいです。
色使いもいい
色については完全に私の主観です。
英文法のテキストって大体モノクロかあっても2色程度ですが、このForestは珍しく多色使いです。
色が多いと眼にうるさく映ってしまいがちなのですが、原色ではなく淡い色を効果的に使っているためか読んでいて目が疲れない。
これって意外と重要で、読み進めていくうちにモノクロだとどうしても単調で飽きちゃうんですよね。所詮、内容が英文法ですから。
しっかりとした文法書は目的まで最短距離で向かうための地図みたいなもの
学習用のテキストは「目的」を達成するために必要な、いわば”地図”に相当します。
お店周辺の地図を作るのに1/25,000の地図を持ってきても使えませんし、登山に行くのに国土地理院の地図を持ってきても登山道は書いていません。
つまり自分の目的に合う”地図”=テキスト・参考書をいかに見つけるかが大事です。
その意味でも、まだ文法書を持っていない方には最初の1冊目にこのForestをお勧めします。
私は英文法を総合的に網羅した文法書はこれしか持っていません。
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