英語の上手い人の前で英語を話すのって、超恥ずかしくないですか?
例えば、海外メーカの外国人の通訳として同行してきた日本支社の人が同席する打ち合わせで英語を話すときとか。
なんなんでしょうね、あの気恥ずかしさは。
別に外国人だけだったらそれほど恥ずかしいと思わないのに、日本人の通訳とか英語が出来る人がいると急に恥ずかしくなってしまうんです。
今回はその恥ずかしさから逃れる方法をお伝えしたいと思います。
どんなときに恥ずかしいと感じるのか?
外国人と1対1のとき
日本語の話せない外国人に応対するときや打ち合わせするときなど、こちらの英語が下手だと気恥ずかしい感じがするかもしれません。
でも、相手の方はわざわざビジネスのためにあなたの会社に訪ねてきたのですから、いくらあなたの英語が下手だろうが、ほとんど気にしていません。
こちらが海外に言ってビジネスの話をするのではなく向こうが日本に来たのですから、むしろ「こっちが不慣れな英語を話してあげているんだ」ぐらいの気持ちを持っていいと思います。(あくまでも気持ちだけですよ)
外国人と英語が堪能な日本人も同席しているとき
海外メーカのエンジニア、その海外メーカを取り扱っている日本代理店、そしてあなたの3者でミーティングする場合はどうでしょうか?
このようなケースでは、日本語が出来ない海外メーカの人をアテンドするため、日本の代理店の人は大概英語が流暢な人が多いです。しかも、この人が留学経験者もしくは駐在経験者で流暢な英語を話す人だととたんにこの人の前で拙い英語を話すのが恥ずかしく感じます。
さらに、その場に自分より英語が出来ない同僚や上司が同席していて、その中で比較的英語が出来るのが自分だったりすると尚のこと恥ずかしい。
そういうときの心理ってこんな感じです。
- 「代理店の人に”うわっ、何このひどい英語は?”なんて思われたどうしよう」
- 「プッ、社会人なんだからもう少し英語勉強しろよ、なんて思われてるのかぁ。。。」
- 「あ゛~~~!私の英語をそんなに聞かないで~~~~~!!」
追い打ちをかけるように代理店の営業マンは会議前にこんなことを言います。
「技術的な話はエンジニア同士で話されたほうがニュアンスが伝わると思いますから、直接ディスカッションされてください。もし英語で表現しづらいときは私が適宜フォローしますのでそのときは遠慮なくおっしゃってください」
あ、ありがとうございます。でも…余計に話しづらい。(笑)
しかも技術的な内容は相手に伝わっているのに、こちらの言い方が文法的におかしくて通訳役の代理店に言い直されたりすると、余計恥ずかしい気持ちになってきます。
でも、英語が出来る人ほど「コイツ、全然英語ダメじゃん。プッ」なんて思わないです。
なぜなら、かつての自分自身も英語出来なかったから。
英語の出来ない人をあざ笑うことは過去の自分を笑うことに等しいですから、普通の頭を持っている人であれば絶対に笑いません。
中には過去の英語の出来なかった自分を忘れて人をあざ笑う人もいるかもしれませんが、そういうイタイ人は同僚からも疎まれていますから、そんな人間に英語力を笑われても気にする必要はありません。
変なプライドを捨てよう
次は視点を変えて、自身のマインドの持ち方について考えます。
こういったシチュエーションで「恥ずかしい」と思ってしまうのは自身のプライドの高さからきています。
今まで英語をやっていないのに、プライドだけは高くて「ひどい英語を話している奴と思われたくない」「変な英語で恥をかきたくない」と思ってしまうんです。
人は誰しもプライドがあります。
プライドが無い人間は逆に卑屈、臆病になりがちですが、一方でプライドが高過ぎるのも困りもの。
私もそうなのですが、「人に笑われたくない」と思ってしまう自分が心の中のどこかにいます。
子供の頃、体育で水泳をやるときに一人ずつ飛び込んで25mを泳ぐという練習をやっていたときです。水泳があまり得意じゃない子は、頭からうまく飛び込めなくてカエルのようにお腹を水面にビターンと打ちつけて飛び込むんですが、その様を見て周りが笑うんですね。エエ格好しいの私はそれが嫌で嫌でたまらなかったことを今でも思い出します。
そもそも水泳が上手じゃないのだからうまくできなくて当たり前なのに、今思うとなぜあんなに笑われる事に怯えていたのだろうかと思います。
冒頭の「恥ずかしさ」はこのちっちゃい「プライド」が原因なのです。
小っちゃいプライドは捨ててしまおう
実際のところ、通訳役の代理店や商社の人はお客さんの英語が拙くてもなんとも思っていません。
逆に、拙い英語でも一生懸命コミュニケーションを取ろうとしているのを見ていると「自分も昔はこうだったなぁ」と思って余計フォローに力が入るそうです。
むしろ困ってしまうのは、もう何年も海外とビジネスをやってるのに全く英語を勉強しようとしない人。毎回毎回、無料通訳のようにこき使われるので、だんだん「英語ぐらい勉強しましょうよ…」と毒づくそうです。(笑)
第二外国語である英語が最初からうまく話せる人はいません。みんなつまづいて、失敗して、変な英語を話しながら習得していったのです。
その「恥ずかしさ」の元となる小っちゃいプライドは捨ててしまいましょう。
その小っちゃなプライドを捨てることで「変な英語で笑われる」ことを必要以上に恐れなくなります。
「変な英語で笑われる」ことを恐れなくなると、間違ってても気にせずコミュニケーションを取れるようになってきます。そうなってくると英語でのコミュニケーションを躊躇しなくなるので上達のスピードが加速してきます。
2ヶ国語話せるって実は凄いこと
私の付き合いのあるアメリカ人にこう言われたことがあります。
下手な英語で必死に話している私に対するリップサービスもあると思いますが、一方では英語がグローバルランゲージである恩恵を多分に受けているがために、外国語の一つも話せないことをコンプレックスに思っているアメリカ人も少なくありません。
なんかこの話を聞いてからは「下手でも2ヶ国語話せるんだから、俺って結構スゴイんじゃん」と思えるようになり、英語で話すときの恥ずかしさが徐々に少なくなりました。
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