開発費は英語で何という?

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「開発費」を普通に辞書で調べると大体は”developing cost”とか”cost of development”と出てくると思います。

“developing cost”や”cost of development”も間違いではありませんが、開発現場でよくつかうのは“NRE”です。

NREは”Non Recurring Engineering”の略で、製品開発時に1度だけ負担するのでnon recurring(繰り返し発生しない)なわけです。

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開発費って何?

ほとんどのメーカーでは、自社では作れない部品は他社製品(部品)を調達して自社製品に組み込むのが一般的です。

例えば自動車を例にとると、エンジンやボディは自社で開発しますが、タイヤやサスペンション、オーディオまで自社で開発している自動車メーカーはありません。これらの部品は専業メーカーから仕入れるのが一般的です。

同様に電機メーカーでもCPU(中央処理)や画像処理プロセッサまで自社開発しているところはなく、各々の半導体メーカーから仕入れて自社製品に組み込みます。半導体に限らず、表示パネルやコネクタ部品など、様々な部品を仕入れて自社開発製品に組み込んでいます。

その際、メーカーの標準品をそのまま使うのであれば単に部品代だけで導入できますが、自社向けに特別仕様の部品を開発してもらう場合は、部品代に加えて開発費を負担する必要があります。

正確には、

a)開発費を支払って自社向けに作ってもらう。
 (部品単価そのまま)
b)開発費は支払わないが自社向けに作ってもらう。
 (部品単価に開発費が上乗せされるので割高になる)

のいずれかで特別仕様の部品を作ってもらうわけです。

部品メーカの商品が、標準品のまま使えればいいのですが、往々にして仕様の一部を変更してもらわないと要求仕様を満足する装置を作れないときがあるので、その場合は「開発費(NRE)を支払えば対応可能なのかどうか?」「対応可能であれば開発費はどの程度なのか?」といった交渉が必要になってきます。

これらの交渉の際に頻繁に使うのが”NRE”です。

開発費をこちらで負担する場合、当然部品は専用部品として競合他社への販売を制限するような排他的な契約をするのが一般的ですが、そこまでシビアでない機能の場合は、他社への販売を認める代わりに開発費を値引いてもらう、といった交渉もあります。これは部品メーカーとの力関係や市場規模、調達数量などの条件によって折り合えるポイントが変わります。

”developing cost”や”cost of developing”と言っても間違いではありませんし問題無く通じる単語ですが、どちらかと言えば「開発費」を一般的に呼ぶ場合や、会計の費目である「研究開発費」の訳語として使われる印象があります。

しかし一般的には、開発現場で使われる「開発費」は”NRE”と呼ばれることが多いので、海外企業と取引する際には是非覚えておきたい言葉です。