海外のニュースやインタビューを聞くと、どうしても現地特有のルールや表現がわからないという場合があります。
特に日本語に無い表現や、日本語と対になっていなくて理解に戸惑うものがあります。
通貨の単位や名称
通貨単位は為替相場で1ドル=120円や1ユーロ=130円など、毎日ニュースでやるのでさほど意識せずとも理解できると思います。
特にアメリカのニュースサイトを見る分には、米ドル、ユーロ、ポンド、人民元あたりの為替相場を知っていれば問題ないでしょう。
しかし流通通貨、特に硬貨は実際に使った経験が無いと感覚的に理解し辛いところがあります。
円だと「1円玉」や「5円玉」といったように素直に読むので、いわゆる「通称」がありません。
しかし、米ドルの硬貨には通称があります。
- 1 cent = penny
- 5 cent = nickel
- 10 cent = dime
- 25 cent = quarter
※上記がよく流通している硬貨。50 cent = Half dollerや1ドル硬貨も流通しているが、市中ではまず見かけません。
で、実際に米ドルを使う分には硬貨の通称を知らなくてもさほど困らないのですが、英語(というより米語)にはこれら硬貨の通称を用いたイディオムが結構あります。
例えば、
- a penny for your thoughts? : 何考えてるの?(直訳:1ペニーあげるからあなたの考えていることを教えて)
- nickel-and-dime : 少額の、せこい商売
- dime a dozen : ありふれたもの(どこにでも手に入るので)
といった感じに、硬貨の通称を使った表現が結構あります。
ただ、penny = 1セント、nickel = 5セントなどを知っていないと、文中にいきなりnickelが出てきたときにそれが金属素材のニッケルを指すのか、お金の単位を指しているのかわからなくなってしまいます。
余談ですが、カナダのニッケルバック(nickelback)というハードロックバンドがありますが、このバンド名の由来は、バンドのフロントマンであるチャド・クルーガー(エイブリル・ラヴィーンの元ダンナですね)がスターバックスでアルバイトしていたときいつも言っていた”Here is your nickel back.(5セントのお釣りです)”からつけたとか。このようにレジではごく当たり前のように使われている言葉です。
これらの通称は覚えるだけならそう難しいものではありませんが、生活で使っていないとなかなか頭に入らない単語です。
「硬貨にまつわるこういう通称があるんだ」と言うことを頭の片隅に入れておくだけで、これらの表現に出会ったときに戸惑うことは無くなるでしょう。
お金の単位
普通であれば”It’s only 10 dollars.”のようにお金の単位としてdollarを使いますが、dollarの代わりにbuckも良く使われます。
よく映画などで、”10 dollar”ではなく”10 bucks”のように使われるのを耳にしますし、日常会話などでは頻出する言い方ですね。
日本だと「1000円」を別の単位で言い表す表現は無いですよね?せいぜい、大阪のおばちゃんが「はい、お釣り一千万円!毎度おおきに!」って円を万円に変えて言うぐらいでしょうか。
これはスラングというより完全に笑いを取りに行ってるので、buckとは意味合いが違いますね。
もちろん、フォーマルな場では使わない言葉なので初心者が使うことは無いと思いますが、アメリカに滞在するとよく耳にする言葉なので、”box”と誤解しないように覚えておくとよいでしょう。
月の呼び方
日本語だと1月、2月、3月….12月と数字ベースですが、英語では
・February(2月) Feb.
・March(3月) Mar.
・April(4月) Apr.
・May(5月) May.
・June(6月) Jun.
・July(7月) Jul.
・August(8月) Aug.
・September(9月) Sep.
・October(10月) Oct.
・November(11月) Nov.
・December(12月) Dec.
ですね。簡単でしたか?
でも私は英語をやり直したとき、月の呼び名は辛うじて覚えていましたが、綴りは書けませんでした。(笑)
ビジネスではよく使う単語ですので、面倒でも綴りを含め全部暗記しておきましょう。後ろに付けた略号も良く使いますので、自分流に勝手に略さずに覚えておきましょう。(AprilはApr.が正解、Apl.は間違い)
本来はMay, June, Julyは省略しないのが正しいようですが、上記のようなスリーレターで世界的に通用しています。(パスポートの生年月日も3文字表記ですしね)
英語は日本語に比べて、愛称というかニックネームをよく使います。
日本では台風の名称は気象庁が発生順に番号(”台風xx号”)を付けていますが、近年では日本を含む南シナ海の政府間組織である台風委員会で愛称を付けるようになりました。これはアメリカがハリケーンに人名を付けていたことの影響です。
日本では企業の建屋には1号館、2号館といったように番号で管理しますが、英語圏だと大体愛称が付けられていることが多いです。
こういったところは英語だからというよりも、英語という言語を含む文化的影響によるところが大きいのでしょう。
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