よく
「短期間で英語をマスターするにはどんなテキストを使うといいですか?」
「TOEICで実力を測りながら頑張れば英語ペラペラになりますよね?」
といった相談をいただきます。相談というか、中には自分のやっていることが間違っていないかどうか確認してくるケースもあります。
私の答えは、
「目的によってやり方は全然違う。目的に向かって最短で進む方法を選ぶ」です。
目的に向かって最短で進もう
例えば、会社からTOEICスコア730点が昇進の条件と言われているのに、英会話スクールに通うのは非効率です。Listeningスコアばかり上がってReadingスコアはいつまでも上がりません。
逆に来月海外出張なのに、英文法やTOEICの模擬問題をやっても、打ち合わせで意思疎通ができるようにはなりません。
要するに、「自分は何を目的としているのか?」「目の前の課題は何なのか?」をわかっていないと、とりあえず本屋で英語関連の書籍を買ってきて、それで満足して終わってしまうのです。
英会話教室って実は効率悪い
こんなこと言うと怒られそうですが、英会話教室って効率が悪いと思うんです。
まず場所の問題。
当たり前ですが、英会話教室のある場所に出向かなきゃいけないですよね。帰り道になかったら遠回りして帰宅することになっちゃいます。時間がもったいないです。
次に時間の問題。
自分の都合でやってくれればいいですが、必ず予約が必要な上に夕方以降の時間帯はみんな仕事帰りに行くから予約が混んでたりします。
それにどんなに遅くても夜11時には終わるので、教室に合わせた予定を組む必要があります。
まあ新卒~2年目ぐらいの責任の軽い仕事をしている人はまだ時間の融通がききますが、中堅~マネージャークラスの人は英会話教室の予約時間で予定が拘束されるのは結構煩わしいと思います。
週一の歯医者の予約ならまだしも、短期間で会話力をアップさせるには週3~4回は通わなければ効果が出ないはずなので、特に忙しい現場にいる人ならこの煩わしさはボディーブローのように効いてくるはずです。
次に費用の問題。
マンツーマンのプライベートレッスンならオーダーメイドのレッスンを受けられますが当然高いです。1回80分で15,000円~とか普通です。
なので多くの人はグループレッスンを選択しますが、大体、1回80分の月4回(週1回)のレッスンで16,000円~ぐらいです。1回4,000円ですね。
仮に3ヶ月間受講すると、16,000円×3 = 48,000円かかります。
1回80分のレッスンを全12回受けて、英語で打ち合わせできるようになりますかね?いくらビジネスシーンのロープレをやってくれるとは言え、私は厳しいと思います。
もちろん無駄ではありませんが、3ヶ月と5万円を使って得られるものは何?って考えると、ちょっとコストパフォーマンスが悪いんじゃないかと思ってしまうのです。
ただ、英語のことが本当にまったくわからなくて何から手を付けていいのかさっぱりわからない!!という人にとっては、最初のとっかかりを作ってくれる意味で英会話教室は有効だと思います。
手っ取り早く英会話をマスターするには”型”を覚えるのが一番の近道
意外と売ってない、日常会話のフレーズ集
私が初めて海外出張に行くことになって英語をやり直さなければならないときに、こんなことを考えました。
・1ヶ月で文法をやり直すのも絶対無理….
・日常会話でよく使われるフレーズを100個ぐらい覚えるのは頑張れば出来そうだ。
1日に10個覚えるのを10日間、それを3回やるぐらいは出来そうだ。
日常会話でよく使われるフレーズ、例えば”Can I have~”(~を頂けますか?)とか”I would like to~”(~したいのですが)などのパターンをマルっと暗記していけばとりあえずなんとかなるのでは?と考えたんですね。
でも「日常会話でよく使われるフレーズ」がキレイにまとまっている本って探すと案外無いんですよ。
いや「リアルな日常会話表現3000」とかあるんですけど、同じことを表現するのに言い方が違う例文がたくさんあっても使いづらいんです。
それに3000表現もあると、軽く見積っても1日に100個覚えなきゃいけないわけですよ。100×30日で3000個。そんなの無理です。
どう考えても日常会話のパターンがそんなにあると思えません。
例文数が多い書籍には、普段出会うことが滅多にないフレーズまで収録されているようなんですね。
できれば使用頻度が高いものを優先的に暗記したいですし、パターン毎にカテゴライズされたフレーズ集があればいいのに、と常々思っていました。
結局、そのときはちょうどいいフレーズ集が無かったんで自分で作ったんですけどね、2週間ぐらいかけて。当然、クオリティはグダグダです。無いよりはあったほうがいい、ぐらいのレベルです。(恥)
ただそのとき確信したのは、
・暗記したフレーズがスラっと口から出ると気持ちがいい
・フレーズを増やしていけば英会話はなんとかなりそう、という手応え
でした。
特に3つ目の「このままフレーズを増やしていけばなんとかなりそう」という手応えを得られたのが大きかったです。
作るより買ったほうが安かった
その後しばらくしてから、7+Englishとか英語ぺらぺら君とか、日常会話をタイプ別にまとめたフレーズ暗記型の教材が出てきて、「作るよりこれ買ったほうがよかったな」と思わずにはいられませんでした。
当時、自分でフレーズ集を作ったときは2週間ほどかかりました。
もちろんフルタイムじゃないですけど、それでも1日2時間ぐらいかけたので大体30時間ぐらい掛けています。
仮に私の給料が月給40万とすると、会社の経費や社会保険諸々を入れるとざっくり倍の80万の人件費がかかります。
1日8時間、月間20日働くとすれば月の労働時間は160時間なので、単金は80万÷160H = 5000円/時です。
フレーズ集を作るのに約30時間かかったとして、5000円×30H = 15万円のコストを掛けたことになります。
個人でやったとして単金を半分の2,500円にしても7万5千円のコストがかかっています。
一方、7+Englishは29,800円。
この教材は、日常会話でよく使うフレーズを体系的にまとめたもので、7+Englishは600フレーズを60日間、2ヶ月で練習します。
今は、私が7万5千円のコストを掛けて作ったグダグダのフレーズ集よりも、英語を知り尽くした専門家が、日常よく使われるフレーズを抽出してつくりあげた教材が1/3以下のコストで手に入るのです。
当時、出張まで1ヶ月という中で、その内の2週間をフレーズ集の作成に使ってしまったので、暗記&練習する時間は2週間弱しかありませんでした。
しかし当時これらの教材があれば、無駄な時間を割かずにすんでもっと多くの会話パターン(型)を暗記できたかと思うと複雑な心境になります。
自作するよりは買ったほうが安い
7+Englishの価格は29,800円で60日間で60パターン600フレーズを暗記するもので、一日あたり496円のコストがかかります。たまに19,800円のキャンペーン価格が出るときがあって、その場合は一日あたり330円のコストですみます。
しかも標準学習期間が終わってもテキストやCDは手元に残りますからね。
結局、英語の専門家でない我々が時間をかけてグダグダのフレーズ集を作るより、専門家が過去のデータから日常会話で頻繁に使われているフレーズをシーン毎に収録した教材を買うほうがはるかに投資効率がいいです。
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