英語を学習する動機は人それぞれです。
ある人は業務上必要で勉強する必要性に迫られる人もいれば、昇進条件にTOEICスコアが要求されたり、はたまた趣味の海外旅行で不自由なくコミュニケーションを取れるようになりたいなど、動機はいろいろとあるでしょう。
日々、学習時間を捻出してコツコツと勉強するのはよいのですが、英語学習でやってはいけないことがいくつかあります。
”やってはいけない”というとなんだか脅しているようですが、独学で勉強しているとついつい陥ってしまうときがあるので注意が必要です。
1.英語の聞き流し
なんとか英語に慣れようとして、勉強中に英語のラジオ放送(AFNとか)を流し聴きしたり、寝るときに映画を流しながら寝るとかする人がいます。英語耳にしようと努力する気持ちは痛いほどわかりますが、残念ながらこれは効果ありません。
だって良く考えてみてください。
知らない単語を何十回、何百回聴いたって意味がわかるわけがないじゃないですか。
繰り返し聞くことで単語の意味がわかるようになるのなら、ひたすら聞き流すだけでよくて辞書なんかいらないですし、文法なんか勉強しなくても英語をマスターできることになっちゃいます。(そんなことありません)
こういうと「赤ちゃんや幼児は聴くだけで覚えている。文法書や辞書なんか使ってないじゃないか!」と反論する人がいます。
これも良く考えてみてください。
赤ちゃんが普通に大人と話が出来るようになるのって何歳ぐらいでしょうか?幼稚園に入学するぐらいには大人の言うことをある程度理解できるようになると思いますが、年少さんで3~4歳ぐらいですよね。
ってことは聞き流すだけでも3~4年はかかるわけです。
しかも幼稚園の年少さんぐらいでも、仮定の話(もし~だったら)とかうまく理解できないですよね?ましてや、政治・経済の話を理解するには小学校で国語(日本語)を勉強しないととても無理なわけです。
実力に見合っていない単なる英語の聞き流しは学習効率が悪いです。
どうせBGMにするなら、自分の好きなアーティストの曲をかけてリラックスしたほうがまだマシです。
2.フラッシュカード(単語帳)を使った単語の暗記
確かに英語はある意味、「語彙力(ボキャブラリー)がどれだけあるか=英語力」という面は否めません。
だからと言って、受験生時代を思い出してフラッシュカードをせっせと作ってひたすら暗記する….って、もはや修行ならぬ苦行です。
人間の脳は、関連の無いことをバラバラに覚えることには長けていません。だから次の日には忘れちゃう。(笑)
こういうと「でも、中にはJRの駅名を全部覚える人や意味の無い円周率を何百桁と暗記出来る人がいるじゃないか!」と言う人がいます。
確かに、それぞれに関連性が無いことをいとも簡単に暗記出来る人がいますが、彼らは意味の無いことを意味があるように関連づけて暗記しています。
一見無意味な数字の羅列でも、5桁や10桁に区切って語呂合わせの要領で覚えていくのです。例えば、昔社会でやったような「鳴くよ(794)ウグイス平安京」とか「ひとよひとよにひとみごろ(1.4141356=√2)」みたいな感じに、無意味な数字を意味のある言葉に置き換えるからこそ暗記できる訳です。
学校の試験にありがちな「以下の単語の意味を下記a~eの中から選びなさい」という問題にはフラッシュカードでの暗記は有効かもしれませんが、覚えているのはそのときだけで、総合的な英語運用力をつけたい人にとってそれは意味のある勉強ではありません。
単語は、単語そのものを覚えるのではなく、例文で覚えたほうが断然記憶しやすいです。
関連記事:
>>語彙力(ボキャブラリ)をつけるのにフラッシュカードを使ってはいけない理由
3.気が向いたときに、気が向いた時間だけ勉強するのはダメ
気が向いたときにやるとか、平日は時間が取れないので1週間に一度、時間をたくさんとって1週間分を一気にやる、では一向に実力が上がらないです。
ある日は時間があったので3時間勉強したがその後は忙しくて1週間学習できなかった、では、1週間前に勉強した内容をきれいさっぱり忘れてしまいます。学習した内容が頭に定着しないのです。
学習は継続しなければ効果がありません。1週間分の学習量を1度に学習するより、毎日1時間でも時間を作って学習するほうが学習効果が高いです。
学習を習慣化させるには、日々の生活のルーティンに”英語学習”を組み込んでしまいましょう。
通勤・通学で駅に向かって歩く10~15分でリスニングをやる、電車の中では文法学習やスマホで英字新聞を読む、会社の昼休みの15分使ってキクタンやDUO3.0をやる、など、探すと意外とルーティンに組み込めるところがあるものです。
多趣味な人ほどタイムマネジメントが難しい
「学習は継続することが大事」と言いましたが、多趣味な人ほど学習を継続するのが難しいものです。
何かを習得するということはその分、今まで自由に使っていた時間を他に振り向けなければならないということなのですから、ここは趣味に割く時間を一時的に我慢してでも英語学習に時間を振り向けるべきでしょう。
何も趣味の時間を0しなくてもいいんです。学習の息抜きや気分転換で趣味を続けるようにすれば、十分に両立可能です。
趣味で英語を勉強する人はともかく、仕事や会社の都合で英語を勉強しなければならない人は、英語の習得成果が地位や収入に直結するのですから、ここは今だけの我慢と割り切って取り組むのが良い結果を生むマインドです。
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