fine(ファイン)と言えば「素晴らしい」「立派な」「申し分の無い」「晴れた」「きれいな」「りっぱな」等々、他にもたくさんありますが、とかくいい意味のイメージしかありません。
実際、fine weather(いい天気)とかfine clothes(いい服)とか、とかくいい意味で用いられる単語です。
”fine”というファッション雑誌もあるくらいで半ば日本語化しているといってもいい単語です。
でも、fineにはそのイメージと正反対な意味を持っていることをご存知でしょうか?
fine=罰金
以前、英字新聞を見ていたときに” raise traffic fines up to $500.”という記事だったか見出しがあって、しばらく意味がわかりませんでした。
実はfineには「罰金」という意味があったんです。
traffic fines=”交通違反の罰金”で、罰金が500ドルに値上げされる、という記事だったんですね。
この時の私の頭には、fineはいい意味のイメージしかなかったので、このように考えてもいないイメージで使われてしまうとたちまち文の意味が取れなくなってしまいます。
fineなんてとっくにすでに覚えている(と思い込んでた)ので、改めて辞書を引くことなんてなかったですから、「罰金」なんて意味があることなんか知る由もありませんでした。ホントこういう出会いは国内学習者には貴重です。
ちなみに、fineは動詞で「~を科す」という意味もあります。
まあ、”罰金”という意味なんで、動詞化すれば”罰金を科す”ことになるんですけどね。
・You are fined. → あなたは罰金を科せられた。
dが付くだけで意味がガラっと変わっちゃいます。
このfine=罰金は、英語圏ではごく普通に使われます。”traffic fine”とか”fine littering”で検索すると用例がたくさん出てきます。
ちなみに上の写真のサインは「ゴミ捨てるな、罰金200ドル」です。
“DUMPING”というとポイ捨てって感じじゃなくて、ドサっと捨てる「不法投棄」に近い感じです。(”ポイ捨て”はlitteringのほうが近いかも)
fineの語源
fineの語源はラテン語のfinisから来ているそうです。英語のfinishの語源と同じで、「終わり」を意味します。(そういえばフランス語のfinも同じ意味ですね)
つまり「罪を金を払って終わりにする」というところから来ているらしいです。
「fine = 罰金」を覚えるきっかけになれば由来の真意はどうでもいいです。(笑)
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