語学はなんだかんだ言っても語彙(ごい)がモノをいいます。
・覚えた先から忘れてしまう!
・今日覚えても数日経つと忘れてしまう!
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
単語が覚えられないのは物覚えが悪いせいでも頭が悪いせいでもありません。
やり方がマズいだけです。
今回は単語の効率的な覚え方をお伝えしたいと思います。
単語は例文で覚える
学生時代は英単語と言えばフラッシュカードやマーカーペン+赤シートで必死に暗記していた人が多いと思います。
私も学生時代は試験前になると必死に暗記していました。
それは英語のテストに単語の問題が出るから否応なくやっていたわけで、試験が終わればきれいさっぱり頭から消えていました。
そうなんです。単語そのものを単体で覚えても何の役にも立たないのです。
人の頭は、ランダムなことを覚えるのがすごく苦手です。
特に英単語なんて、例えばdemandとexpectなんてそれぞれ何の関連も無いのですから、単語の羅列をランダムに頭に入れるのは相当な苦行です。
そのため、単語を覚えるには例文で覚えるのが最も効率がいいです。
例文であれば、意味のある文章になっているので、文全体が脳に印象付けられます。
例えば日本語で、
と言われても一度に暗記するのは意外と難しいですが、
と言われれば、一度に暗記するのはそう難しくありません。
それは、「スキヤキの材料は」という文によってその後に続く材料の名詞が結びつき、頭に印象付けられるためです。
英単語も同様に、単語帳の例文を使って覚えると単語単体で暗記するより非常に楽に覚えられます。
例文は声を出して読む
これは特に重要なのですが、例文を読むときは声に出して読んでください。
音読すると、口を使って発音した文章が耳から入るので、目、口、耳をフルに刺激することになり、より記憶に印象付ける効果があります。
いつもは黙読でやっている単語学習ですが、音読するだけで頭への入り方が格段に違います。
しかも音読するということはスピーキングの練習も兼ねることになります。
単語帳に掲載されている例文は、比較的簡易な文章で構成されているので、日常でも十分使える文章が多いです。単語学習と平行してスピーキング練習も兼ねることになり一石二鳥です。
単語単体で意味を思い出せなくてもOK
単語を覚えたかどうか確認するとき、単語の意味を単体で覚えていなくてもOKです。
例えば、
という例文で単語を覚えたとします。
その後の確認フェーズで、assistanceの意味を単体で思い出せなくてもOKで、あくまでも例文を見たときにassistanceの意味を思い出せればいいのです。
なぜなら、実際の英会話では単語テストのように”assistanceの意味は何?”なんて唐突に問われることはありません。会話や文章の中に出てきたときに理解出来ればそれでいいのです。
単語は5割覚えていればOK
やったところはキッチリ覚えたいと思うのが普通の感情ですが、英単語の学習は水を手ですくうようなもので、どんなにきちっと両手ですくっても指の間から水がこぼれていくように、単語も覚えた先から忘れていきます。
これはもう「そういうもの」として扱うしかありません。
そのため、昨日は全部覚えていた単語のうち半分忘れていてもOKです。5割覚えていればOKとしていいです。
完璧にやる必要はありません。この時点では覚えきれなかった単語に執着せず、印だけ付けてどんどん先に進みます。
そして単語帳を2周、3周と何度もやり込みます。5周終われば覚えられなかった単語はほとんど無くなっていると思います。
もし5周終わった時点でどうしても覚えられない単語があれば、そのとき初めて覚えられない単語だけ集めて集中的に記憶するようにします。
よくあるのが、単語帳の例文が特定のスポーツや趣味に偏った例文だと、どうも共感できなくて例文が頭に入らないときがあります。
そういうときは、私はネット上でその単語を含む例文を探して覚えています。別の例文だとすんなり覚えられたりするのでオススメです。
やってはいけない単語の覚え方
上でも言いましたが、
・ノートに何度も何度も単語を書き殴る
は、労力の割に成果が少ない方法です。
学生ならまだしも、社会人は単語単体の意味を問われることは無いので、フラッシュカードやノートに書き殴る方法よりも、まずは単語帳の例文でふわ~っと覚えるようにしたほうが効率的です。
オススメの単語帳
初心者にオススメなのはキクタンです。
載っている例文も平易で優しい例文が多く、初心者にも取り組みやすいと思います。
添付のCDを使えば、駅までの時間や通勤電車の中でも単語強化が出来るのでオススメです。
まとめ
頭が悪くて単語が覚えられない、なんて人はいませんから、やり方さえ間違えなければ誰でも覚えられます。
・例文は声に出して読む。
・完璧を求めない。翌日に半分覚えていればOK。
特に「完璧を求めない」ことは重要です。
完璧を求めるあまり、覚えられない自分自身に腹が立ってカッカしてしまう人がたまにいますが、これではその後の学習効率が悪くなるだけで何の得もありません。
最初から「覚えても半分は忘れる」ぐらいに思っていれば、翌日チェックしたときも「半分も忘れてる…」と落ち込まず「半分も覚えている!」とポジティブに捉えることが出来るでしょう。
あれこれいろんな単語帳に手を伸ばさず、一つの単語帳を使い倒すぐらいのつもりでやり込んでください。
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