母語を獲得した大人が、新たに外国語を習得するには文法から覚えるのが効率的ですが、一方で参考書を読んでもいまいち文法が頭に入らない、という人も少なくありません。
かくいう私もto不定詞や分詞構文などは今でも苦手です。
文法がどうしても覚えられない!というとき、私はこんな勉強方法で克服しました。
文法は全部覚えなくてもいい
まず、文法は全部覚えなくてもいいです。
…っていきなり乱暴かもしれませんが、最初から一つづつ順に全部覚えられる人なんていないです。
だから中学までの文法+仮定法ぐらいまでやればOKです。
分詞構文まで必死にやる必要はありません。
なぜなら、社会人は高校英語や受験英語のように「以下の文を分詞構文で書き換えよ」なんて試験を受けることはありません。
社会人に必要な英語は、
・英文を聞く
・英文を書く
・英文を読む
です。中学英語の文法さえあれば、ビジネスで必要な話す/聞く/読む/書くは十分出来ます。
中学英語の文法もわからないとき
関係代名詞も主格まではなんとかわかったけど、所有格や目的格になるともうわけわかんない!という人は、無理にそこの理解にこだわって時間を使うのはもったいないです。
そういうときは、とりあえず次の章に進みましょう。
今はその文法の理屈を理解出来ないのでここで粘っても仕方ありません。とりあえず練習問題をやって次に進みましょう。
別の学習をしてしばらくしてから、わからなかった文法に戻ってくると、意外と理解出来るようになることが結構あります。
こんな経験はなかったでしょうか?
学生時代さんざんわからなかった数学や物理が、他のもっと難しい専門教科をやったあとに戻ると、「なんでこんなのがわからなかったんだろう?」と思うぐらいに感じたことは無かったでしょうか?
これは、勉強しても理解できないときは点在している知識がうまく繋がっていないために理解できていない状態で、いわゆる「腹に落ちていない」状態です。
そこで一旦わからないことは置いといて別の学習をすると、点在していた知識の間が埋められて、次にその問題にぶつかったときには以前よりも深く理解することが出来るのです。
英文法は勉強するのではなくトレーニングで身につける
理屈が苦手だったら、トレーニングで体に染み込ませてしまうのも一つの方法です。
英文法のテキストには大体、文法章毎に練習問題がついているはずです。
練習問題は、その章で解説した文法を確認するための問題なのでまんべんなく出題されています。
例えば、関係代名詞であれば主格、所有格、目的格を問う問題がまんべんなく入っているはずなので、その練習問題を答えごと暗記してしまうのです。
そうすると、理屈はわからなくても、”who”じゃないとおかしいはず、とか、”whom”が入らないと気持ちが悪い、というようになんとなく体で理解するようになります。
一度体に染み込ませると、テキストに書いてある解説がよくわかるようになります。
私は以前英語をやり直したときは、この方法で克服しました。
わからないときは練習問題を全問正解できるようにしてから次の章に進み、その章が終わったら前のわからなかった章に戻って再度挑戦します。
戻ったときに理解出来ればよし、まだ理解できなかったらまた先に進んで、そこが終わったらまた戻ってやってみる、というように繰り返します。すると、3度目ぐらいに戻ったときにスコーンと理解することが出来たのです。
私はこのことを「寝かす」と呼んでいました。
わからなかったら一旦寝かして別のことを先にやる。そして一区切りついたら寝かしていた問題にもう一度挑戦すると、寝かしている間に頭の中が無意識下で整理されるためか、もう一度挑戦したときは以前よりも理解しやすい頭になっています。
文法で行き詰ったら、是非試してみてください。
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