大人が留学せずに外国語を学ぶには、文法を学ぶのが一番の近道であることを以前記事にしましたが、英語初心者の中には「どうしても文法がおぼえられない!」という人が少なからずいます。
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英文法が覚えられないのは学生時代のトラウマだったり、学習習慣がまだ出来上がっていないために継続した学習ができなかったり(学習間隔が空くために記憶に定着しない)と、その理由は様々です。
そもそも、英文法は覚えなくてもいいのです。
社会人の英語では
「現在完了について具体的に説明せよ」
とか
「分詞の形容詞的用法について簡潔に説明せよ」
なんて問題は出ませんから、文法書に書いてあることをキッチリ覚える必要なんてありません。
必要なのは英文法を覚えるのではなく理解すること。
「理解する」というのは、文法がどんな仕組みなのかふわっとわかればまずはそれでOK。
細かい例外は深追いするとキリがないので、さらっと理解できればいいのです。
英文法なんて1回で覚えることなんかできません。
何回もテキストを繰り返して、繰り返す度に新しい発見と共に頭に入っていくイメージです。
とは言っても、文法が理解できない状態が続くと、学習のモチベーションが下がっていずれ挫折してしまいます。
そういうときは、下の2つのことを試してみてください。
文法が覚えられないときに試してみる2つのこと
1.別の文法項目に進んでみる
今引っかかっている文法項目は一旦横に置いといて、次の文法項目に進んでみます。
意外と他の項の学習を進めると、その後戻ってきたときにあっさり理解出来たりします。
人間の脳は、ランダムに放り込まれている情報を組み合わせて、解を導き出す力に優れています。
頭に放り込まれる情報が少ないうちは何も起こりませんが、ある程度の量が溜まってくるとそれらの情報を組み合わせて無意識に解を導き出すのです。
これがいわゆる「点と点が線で繋がる」というやつです。
論理的に説明できないので「虫のしらせ」とか「第六感」と言ったりもしますが、こういった脳の特性を利用して壁を乗り越えるのも一つの手です。
私も英語初心者の頃はよくこの方法でブレークスルーしました。
2.アプローチを変えてみる
英文法の学習は、ご飯粒を1粒ずつ潰して糊をつくるように、基本コツコツやっていくしかありません。地味です。
中学・高校であまり勉強してこなかった人や、学習習慣が出来ていない人には辛いかもしれません。
どうしても机に向かって文法学習するのが厳しい!という人は、英語へのアプローチを変えてみるのも一つの手です。
具体的には、初心者向けの英会話学習教材などを使って例文を丸暗記してしまうのです。
当サイトでも紹介している7+Englishなどは、文法など知らなくてもとにかく例文を覚えていくだけなので、学習習慣が出来ていない人でも取り組みやすいですし、一日の学習時間も20分程度なので挫折しづらいです。
教材を一通り終わる頃には英語のリズムや語順が頭に刷り込まれているので、この状態で文法学習を始めると理解度が格段に違います。
私の同僚に、一念発起してTOEIC学習を始めたものの文法アレルギーでほどなく挫折した人間がいますが、彼に7+Englishを使ってフレーズ暗記学習をしてもらったところ、あれだけ理解できなかった英文法が今では後輩に教えるぐらいになりました。
やり方を変えて文法嫌いを克服した好例です。
まとめ
この方法は学生時代に数学でひっかかっていたときによく使った方法を応用しています。
先生に解説してもらっても、解説を読んでもなんか腑に落ちなくて今一つ理解できないときは、とりあえず先に進んでもっと難しい問題に取り組むようにしていました。
難しい問題をしばらくやってからさっき理解出来なかった問題に戻るとあっさり理解できたり、引っかかっていたポイントがよりクリアになったりしたものです。
英文法の理解は英語をマスターするための近道ではありますが、必ずしも文法を先にやらなければならないという決まりもありません。
どうしてもその道(文法学習)で行けないのであれば、別の道から進めばいいのです。
最悪なのは、せっかく挑戦した英語学習に挫折してしまうこと。
挫折するぐらいなら、少しぐらい遠回りしてもいいのです。
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