先日、週間ダイヤモンドで英語特集をやっていたので購入してみました。
最近、東洋経済やForbesなどのビジネス誌でよく英語特集を扱っているのを目にします。
最近は昇進時にTOEIC730点以上を要求される会社も増えていることから、30代40代の読者層を狙った特集なのでしょう。
その特集記事は「商社マンと言えば英語、彼らはどうやって英語を身につけたのか?」という趣旨の記事で、その中にちょっと面白い記事があったので紹介します。
商社マンのユニークな学習方法
(略)2006年からの米ニューヨーク駐在時代のこと。英語での会議やプレゼン対策として編み出したのが”独りロールプレーイング”だった。「頭の中にトムという仮想の同僚をつくり上げ、妻に不審がられながらも、風呂の中などで会議やプレゼンのロールプレーイングを行った」。
先に問答を想定しておけば、実際の会議で怯むことはない。「自分の英語はイケてると思いながら、恥ずかしがらずに口に出すこと」が上達のこつだ。
引用:週間ダイヤモンド 12/10号「シャドーイングの発展形 住商マン「独りロープレ」
驚きました。
この記事で紹介された練習方法は、以前私が書いた記事「一人でもぐんぐん上達する、スピーキングの練習方法」の中で紹介した「一人芝居(シミュレーション)のすすめ」とほぼ同じ方法だったのです。
全く同じことを考えていた人がいることに驚いたのと同時に、商社マンという日々英語でビジネスをする人たちがこの方法で成果を出していることにすごく共感を覚えました。
一人ロールプレイングは最も低コストでできるスピーキング練習
英語の学習で一番困るのがスピーキングの練習ではないでしょうか?
スピーキング=会話ですから相手がいないと成り立ちません。
しかし、常に英会話できる友人や知人が身近にいる人は稀ではないでしょうか。そういう環境が身近にある人はそもそも英語で悩むことは少ないです。
私は英語学習を始めたとき、身近に外国人や英語ができる人がおらず、しかもお金が無くて英会話スクールの受講料を捻出できませんでした。
そこで、英会話スクールに行かなくても同じような効果を得られる方法は無いものかと、考えた末に思いついたのがこの「一人ロールプレイング」だったのです。苦肉の策です。
しかしこの練習法は、実際の会話と同じように自分で話す文章を組み立てて頭の中でロールプレイするので、アウトプットの練習に非常に有効です。
しかも会話の相手は自分の脳内に作った仮想の人物なので、「早くボール(言葉)を返さなきゃ」とか「変なこと言って怒らせないかな?」などと気遣う必要はありません。
自分のペースでやりたいように演じられるのが利点です。
脳内シミュレーションが効果的な理由とは
ちょっと話が脱線しますが、航空会社や自衛隊のパイロットの訓練ってどうしてあんなに厳しいのかご存知ですか?
もちろん安全に航空機を運行するために訓練が厳しいのは当然ですが、それ以外にも理由があります。
実は操縦訓練にかかる時間(コスト)が問題なんです。
自費で飛行訓練している人は資金が続く限り練習できますが、航空会社や自衛隊は訓練にかかるコストは予算化されているので、標準訓練時間内に技能習得できない人はエリミネート(eliminate:除去、振るい落とす)されてしまいます。
せっかく厳しい競争を勝ち抜いて入社・入隊したのに、訓練についていけないとクビになるのです。
限られた訓練機会の中で訓練効果を最大化するために彼らがやっているのがイメージトレーニングです。
飛行機の模型を手に持って、地形図を思い浮かべながら操縦科目を何度もイメージトレーニングをしたり、仮想の操縦桿を握って課題飛行をこなしながら管制塔との通信もシミュレーションする…実際の操縦をイメージして頭の中でシミュレーションを繰り返すことで、1回1回の飛行訓練が濃密なものになるわけです。
パイロット以外でも、体操選手やフィギュアスケート選手、シンクロナイズドスイミングの選手などもイメージトレーニングを効果的に取り入れています。よく演技順番を待っている間に、控え室でイメージトレーニングしている映像を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
同様に英語も、会話相手がいなくても頭の中で会話をロールプレイをしておくことで、英会話スクールやオンライン英会話での会話練習を最大化することができます。
お金がたくさんあれば一人ロールプレイングとかイメージトレーニングなんかせずに、英会話スクールやオンライン英会話を使いまくればいい。それの最たるものが「語学留学」です。
一方、コストを抑えながら学習効果を最大化したいのであれば「一人ロールプレイング+オンライン英会話」が最強です。
是非試してみてください。メキメキ実力が上がっていくのがわかりますよ。
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