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シャドーイングがリスニング力の向上に極めて有効な理由とは

meetingforeigner

初心者はネイティブスピーカーの会話がほとんど聞き取れないと思います。中級者でも、お店や空港などの定型的な会話は聞き取れても、ネイティブの何気ない日常会話が聞き取れないことが多いのではないでしょうか?

その理由は大きく2つの理由があります。

  1. 発音自体の違い
  2. リエゾン

1はカタカナ英語のイメージを矯正しようで指摘したように、頭の中にある発音イメージと実際の発音が違っているために聞き取れない状態です。(水の発音イメージが”ウォーター”で実際に聞いた音が”ワラ”、というような状態)

2番目はリエゾンによる影響です。

リエゾンとは

リエゾンとは、隣同士の単語の発音がくっついて発音されることをいいます。特に、単語の終わりの子音と次の単語の頭の母音がくっついて発音されます

リエゾンの例です。

・take it easy(気楽に) → テケディージー
・not at all(どういたしまして) → ナタター
・Thank you(ありがとう) → サンキュー
・check it out(確認して) → チェケラッ
・an apple → アンナポー

“Thank you”はThankの”k”がyouとくっついて”kyou”になり、”サンキュー”になるわけです。

“take it easy”の発音を「テイク イット イージー」と覚えていると、実際に”テケディージー”と言われてもそれが”take it easy”だと気が付きません。

特にアメリカ英語でリエゾンは顕著ですから、単語の音がくっついて発音されることを念頭にリスニング練習をするといいでしょう。

リエゾンを攻略するには

リエゾンは語尾と語頭がくっついて発音されますが、「このケースではくっついて、このケースではくっつかない」というような明確なルールはありません。

”テケディージー”と言われて意味がわからないような顔をしていたら、きっと次は”テイク、イッ、イージー”と一語一語発音してくれるでしょうし、会議やプレゼンの場で特に強調したいときなども、あえて一語一語クリアに発音するときがあるからです。

そのためリエゾンを攻略するには、ネイティブの発音をシャドーイングしてその発音イメージを頭に焼き付けていくのが一番効率がいいです。

初心者の場合、単語帳の付属CDに収録されているネイティブが発音する例文をシャドーイングするのがいいです。

発音を真似て何度もシャドーイングを繰り返すうちに、リエゾンのコツというか音がくっつくパターンが体に染み込んできます。

それに単純に繰り返して聞くよりも、シャドーイングも合わせて行うことで耳と口を両方動かすことになり、記憶への定着がより高まります。

こうしてリエゾンの経験値が高くなると自然とリスニング力も上がっていきます

ニュロンニュロンって何?

確か2度目だったか3度目のアメリカ出張で、先方のアメリカ人と議論していたときに突然「You don’t ask me anything. ニュロンニュロン」と言われたことがあります。

「えっ?ニュロンニュロンって何?」
「ニュロンニュロンだよ」
「もう少しゆっくり話してくれる?」
「ニュロン、ニュロン」
「…ホワイトボードに書いてくれない?」
「(ホワイトボードに)YOU’RE ON, YOUR OWN」「You get it?」
「あぁー、I got it…」

単語を見ればなんてことないのに、リエゾンを知らなかったが故に聞き取れなかった会話でした。

私は当時一人で出張していろんなことを調整していたときだったので、わからないことは一つでも逃さないつもりでこと細かく向こうに質問していました。

相手はいい加減うんざりして「なんでもかんでも聞くなよ。それは自分でなんとかしてくれ(you’re on, your own)」と言ったわけです。

タモリ倶楽部の空耳アワーに見るリエゾン

金曜深夜のタモリ倶楽部に「空耳アワー」ってあるんですがご存知でしょうか?

洋楽の歌詞が変な日本語のように聞こえるのをネタにする名物コーナーなんですが、例えば有名な空耳はこんなのがあります。

  • “Don’t stop dancing!” → 農協牛乳! (プリンス/Bad Dance)
  • “Black is the end winter it will send” → バケツリレー 水よこせ(メタリカ/Blackend)

オリジナル曲の世界観と(変な)日本語とのギャップを楽しむ訳です。正にリエゾンの妙です。

1年に一度、投稿作品の中から最優秀作品を決める「空耳アワード」があって、大体その回は司会者がクリス・ペプラー、ゲストにマーティー・フリードマンなどのバイリンガルが参加するのですが、面白いことにバイリンガルの人には投稿された日本語が聞こえないんですね。

当たり前ですが、バイリンガルはリエゾンもわかっていますから、日本語イメージよりも先に英語の歌詞が浮かぶので日本語でこう聞こえる、というのがわからない訳です。

私も洋楽好きで以前はいくつか投稿ネタを持っていた(投稿しませんでしたが)のですが、英語をやり直してからは以前のように投稿ネタを見つけられなくなってきました。

恐らくリスニング力が上がってリエゾンを正しく認識出来るようになったために、以前のように日本語に聞こえなくなったのだと思います。喜ぶべきなのでしょうが、少し寂しくもあります。(笑)

リエゾンは比較的アメリカ英語に多いと言われています。確かにイギリス英語だと割と単語通りに発音されている感じがありますが、アメリカは良くも悪くも世界の中心ですから、アメリカ英語を避ける訳にもいきません。

リエゾンは慣れればさほど大変なものではありません。とにかくネイティブの発音を聞く → シャドーイングを繰り返してリエゾンの経験値やパターンを増やしていきましょう

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