Part2は短いセンテンスを聞いて、それに相応しい回答を3つの中から選ぶ、という形式です。
問題自体はワンセンテンスで、例えば
(銀行はどこですか?)
とか
(そのパソコンはいくらですか?)
といった感じの短いセンテンスが出てきます。
Part2はこのような問題が25問もありますが、他のパートに比べると
- 問題が短い(ワンセンテンス)
- 他のパートは回答の選択肢が4つだが、Part2は選択肢が3つ
という特徴があるので、小手先テクニックで正答率を上げやすいパートです。
頭の語句は絶対に聞き逃すな!
Part2の問題文はワンセンテンスなので、どんなことを聞かれているのか(質問されているのか)は、ほぼ文頭で決まります。
文頭を聞き逃すとまず正答できないので、いかに文頭を聞き取るかがスコアアップのポイントです。
Part2の問題は、大きく以下の5つに分類出来ます。
- when/where/who/what/why疑問文とhow疑問文
- Yes or Noを問う疑問文
- A or Bを問う疑問文
- 否定疑問文
- 招待や勧誘
逆に言えば、問題の文頭には上記を判断するだけの情報が詰まっています。なので疑問文の文頭は聞き逃せないのです。
1. when/where/who/what/why疑問文とhow疑問文
文頭のwhen(いつ), where(どこ), who(誰), what(何), why(なぜ), how(どのように、どのくらい)を聞き逃すと、何を質問されているか全くわからなくなってしまうので、文頭の語句だけは絶対に聞き逃さないようにしてください。
これらの疑問詞がわかれば、選択肢を狭めることができます。
例えば、When~という問題がくれば、時間や時期などの答えを期待されることがわかります。
同様にWhere~であれば、場所について聞かれていることがわかるので、回答の中に”It’s 7 o’clock.”があったとしても除外できますよね。
いわゆるこの5W1Hですが、カタカナ英語で覚えている人、特に特に初心者の方は一度頭にこびりついている発音イメージを直しておきましょう。
例えば、whatは問題文の放送で「ホワット」とは発音されません。どちらかと言えば「ワッ(ト)」と発音されます。
疑問詞の発音の違いをまとめてみました。(カッコ内のカナは発音するかしないかぐらい弱く発音)
- what ×ホワット → ○ワッ(ト)
- when ×ホエン → ○ウェン
- where ×ホエァ → ○ウェァ
- why ×ホワイ → ○ワァイ
wh-で始まる単語は「ホ」と発音しません。日本語化している自動車の「ホイール」(wheel)も、ネイティブの発音では「ウィーぉ」と発音しますし、色のホワイト(white)も「(ホ)ワイト」です。(「ワイシャツ」はネイティブの発音を忠実に継承して日本語化した単語ですね)
…と文字で説明しても伝わりづらいので、Weblio辞書やExcite辞書などのサイトでネイティブの発音を確認してみてください。
もし文頭の語句を聞き逃してどんな疑問文かわからなくなってしまったら、いさぎよく適当にマークして次の問題に進みましょう。三択問題(他のパートは四択)なので、適当にマークしても他のパートより正答率は高いのですから。
2. Yes or Noを問う疑問文
Yes or Noを問う疑問文とは、Be動詞や助動詞が文頭に出てくる疑問文ですね。
例えば、
- Do you know~
- Does she take~
- Are you going to~
- Is he ~
といったような疑問文です。当然、答えはYes, ~またはNo,~の選択肢を選びます。
ただし、後のほうに行くほど答えがYes/Noでない問題が出てきます。
例えばこんな感じの問題です。
a. Yes, he submitted a application form.
b. No, he didn’t say such a thing.
c. I don’t know.
問題自体はYes/No疑問文ですが、a.とb.は質問の回答になっていません。この問題はc.が正解となります。
c. I don’t know.の代わりに”Mike may know it.”とかバリエーションがありますので、あくまでも質問を理解して相応しい回答を選んでください。
3. A or Bを問う疑問文
よくあるA or B問題は、例えばこんな感じです。
- Which do you like A or B ?
- Which do you prefer A or B ?
A or Bには” coffee or tea”とか”fish or beef”というように2択の名詞が入ります。
A or Bを聞いているので、Yes/Noで答えることは絶対にありません。
もし答えにYesまたはNoで始まる選択肢があったら、即座にその答えは除外してOKです。
A or Bのどちらかを選んでいるもの、例えば”I like coffee.”とか”I love fish.”が回答になりますが、たまに「どちらも好きだ」「どちらも嫌いだ」とか「××は食べたことがない」が正解の場合があるので注意してください。
4. 否定疑問文
Don’t you like green tea?(緑茶は嫌いなの?)
といったような、否定形の疑問文です。
学校では「否定疑問文への答え方は英語と日本語で逆」と教えられたがために頭がこんがらがってしまう方が多いのですが、あまり深く考えずに素直に答えればそれが答えになります。
緑茶が好きなら”Yes, I do.”(はい、好きです)、嫌いなら”No, I don’t.”(いいえ、嫌いです)でOKです。
英語では質問の形にかかわらず、肯定であればyes, 否定であればNoで答えるだけです。
学校で教わった「否定疑問文への答え方は英語と日本語で逆」は一旦、忘れましょう。
5. 招待や勧誘
パーティに誘う、カンファレンス(大きな会議)に誘うなど、Would you~、Would you like to join~というような感じで招待や勧誘する表現に対して適切な答えを選択します。
この問題の答えには、英語独特の慣用句が頻繁に使われます。そのため、よく使われる慣用表現を覚えておく必要があります。
招待や勧誘に対して肯定の受け答えで代表的なのが
- Sounds good!
- Why not?
- That’s good idea!
- I would love to.
などがあります。
特にWhy not?は初心者にわかりづらい慣用句なのでここで解説しておきます。
肯定文に対して「なぜ」と質問する場合は、why?と聞きます。
B: why?
否定文に対して「なぜ」と質問する場合は、why not?と聞きます。
B: why not?
肯定文にはwhy, 否定文にはwhy notです。
…ですが、勧誘に対して「もちろん」「是非行くよ」というときは”why not”と答えます。この場合は肯定文に対して使っても問題ありません。
B: why not?
この、勧誘に対しての”why not”は「それを断る理由がないから(→だから行きます)」という意味になります。
しかも、単にお誘いにOKというよりも「是非喜んで」というニュアンスがあります。
やっぱり引っ掛け問題はあります
Part2の引っ掛け問題もPart1と同様です。
似たような単語を回答に混ぜて、リスニング力を計っています。
こんな感じです。
a. I’m going to bankrupt.
b. It’s over there.
c. No, it isn’t anymore.
bankruptは「破産」なので、質問に対する答えにはふさわしくないですよね。bankに似たbankruptで引っ掛けようとしているわけです。
仮にaのbankruptがbankだとしても、”I’m going to bank”で質問に対する回答としては微妙に噛み合いません。「銀行はどこですか?」と聞かれているのに「私は銀行に行くでしょう」では会話がおかしいですね。(答えはb.)
別にTOEICは引っ掛け問題を出して笑っているわけではなく、bankとbankruptの聞き分けが出来るかどうかを見ています。
こういう問題にひっかからないようにするには、語彙(ボキャブラリ)を増やすしかありません。
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