日本人がつい使ってしまうI’m sorry、多用するとどんな弊害があるのか?

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欧米では簡単にI’m sorryと言ってはいけない、などとよく言われます。

海外旅行のガイドブックにも「安易にI’m sorryを使うと、過失を認めたことになって裁判で不利になる」などと書かれていますが、本当でしょうか?

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過失を認めたことになる?

よく海外で交通事故を起こしたときに、安易にI’m sorryと言ってしまうと、自身の過失を認めたことになって過失割合の認定や刑事裁判で不利になる、と言われています。

確かにそういう面があるのかもしれませんが、私が以前感じたのは、そもそも彼らの文化・習慣に日本人のように「まずは謝罪」というのが無いということです。

以前サンフランシスコ近郊の交差点で追突されたことがありますが、相手はsorryとは言わずに慌てふためきながらOh my god!とかAre you OK!?を連発していました。

その慌てっぷりからは「私は絶対sorryとは言わないぞ」といった下心が感じられなかったんです。

なので、「あれ?彼らには「まずは謝罪」という習慣が無いだけなんじゃないか?」と思ったのです。

日本は、事故が起きたときは何はともあれまずは加害者が謝罪しないと納得しませんが、アメリカだと謝罪よりも過失に応じた補償に重点が置かれているように感じます。

そういった文化的・習慣的な背景があるため、”I’m sorry”と言ってしまうとそれを逆手に取られて過失割合を増やそうとされてしまうのだろうと思います。

ただアメリカ人と話をしていても、実際にはI’m sorryと言ってしまったとしても、あの時は気が動転して思わずそう言ってしまったとかパニックになっていたとかいろいろ理由があるはずだから、そのあたりは弁護士にサポートしてもらえばあまり問題にならない、とも聞きます。

日本人的な感覚では、こちらが加害者なのに謝らないというのはなかなか難しいと思いますが、海外ではことさら謝罪するという文化が無いので、謝罪しないが故に極端に立場が悪くなる、ということもありません

ただし明らかにこちらに過失がある場合、例えば青信号で歩行者が横断しているのに信号無視してぶつかってしまった、などという場合に開き直るのは言語道断です。速やかに負傷者を救護して#911(救急)に連絡します。

I’m sorryを多用すると自信の無さが際立ってしまう

日本語は謙遜を美徳とするせいか、割と気軽に「すみません」を使う傾向にあります。この場合の「すみません」は謝罪ではなく”excuse me”に相当する「すみません」ですね。

例えば日本語では、カフェで空いている席を見つけたときも隣の人に「すみません、ここいいですか?」と聞いたり、頼み事をするときも「ごめんなさい、これちょっとお願い出来ますか?」と言ったりします。

「すみません」が口癖の愚直なサラリーマンを描いた某ガス会社のCMもありましたね。

日本国内では微笑ましいエピソードですが、そのままの感覚で海外にいくと「なんで謝ってるの?」と言われること必至です。

<ミスを謝る悪いメールの例>
I’m sorry I couldn’t send our parts by Feb 26. I’ll send them tomorrow.
I’m really sorry I caused you a lot of trouble. I’m sorry my poor English.

まず最初に、このメールの問題は”謝り過ぎ”です。

最初のsorryは期日通りに発送できなかったので仕方ありませんが、その次の「あなたにたくさん迷惑かけてごめんなさい」はそこまで言わなくていいのでは?という感じがします。

増してや最後の「私の英語がひどくてすみません」は完全に卑下し過ぎです。本当に英語がひどかったとしてもわざわざ言わなくてもいい一言です。

たった2行に3回も”I’m sorry”が出てくると、「こんなに自信が無い人間と仕事して大丈夫なのか?」と逆に相手に不安がられてしまいます

こういうときはsorryよりもapologizeを使うほうがフィットします。

(×)I’m sorry for the inconvenience caused by this delay.
(〇)I apologize for the inconvenience caused by this delay.

実は以前は私も<悪い例>のようなメールを書いていました。

国内でも、やりすぎなぐらい先にに謝って相手の怒りを先に抑え込む、という姑息な対応が身に沁みついていたこともあって、それが英語でも滲み出ていたのです。

後日、出張でその会社に行ったときに先方の担当者から「どんなに自信が無いヤツが来るかとおもったら普通のまともなエンジニアじゃないか」と言われて赤面した思い出があります。

日本では謙遜し過ぎる人はむしろ「あの人は腰が低い人だ」という評価になりますが、海外では謙遜し過ぎると「自信の無い人」「気持ち悪い人」と思われてしまうので、sorryの多用は避けましょう。(「気持ち悪い人」というのは決して言い過ぎではありません)

apologizeも多用すると自信がなさそうに見えるので、短くスパっと謝るようにするといいです。

お悔やみのときはsorry

日本語の「すみません・ごめんなさい」と英語の”sorry”は対ではありません。

例えば、友人や知人の身内に不幸があったときのお悔やみや、怪我や病気などを知ったときにも”I’m sorry”を良く使います。

これは謝罪ではなく相手に寄り添う”sorry”で、”I’m sorry to hear that.”みたいに使います。

・That’s too bad. → 風邪や忘れ物など精神的ダメージが大きくないとき
・I’m sorry to hear that. → 不幸や病気など精神的ダメージが大きいとき

で使い分けるといいでしょう。