官民挙げた外国人観光客誘致によって2016年は遂に訪日外国人客が2000万人の大台を突破しました。
2012年までは年間の訪日外国人は1000万人を下回っていたのですから、ほんの4年で訪日外国人客を倍増させたことになります。”ようこそJAPAN”の成果ですね。
しかし急速に訪日外国人客が増えたせいか、以前にも増して駅の切符売り場で行先までの料金を探すのに迷っている人や、乗る路線がわからなくて困っている外国人をよく見かけるようになりました。
私は大きな荷物をもってガイドブックや路線図を広げている外国人旅行者を見ると、なるべく声をかけるようにしています。
私の英語力は、実はこういった街中でのちょっとした英会話によって支えられているといってもいいかもしれません。
外国人旅行者への道案内は超実践的なスピーキング練習
会社が都内にあるので毎日地下鉄で通勤していますが、最近は地下鉄の切符売り場の前で路線図とガイドブックを見比べている外国人旅行者をよく見かけます。
日本人でも地方から出てきた人にとっては地下鉄は難解ですから、外国人にとっては尚のこと大変だと思います。
私が困っていそうな外国人に声をかけるのは、英語での道案内はスピーキングの練習にもってこいだから。
いきなり外国人を呼び止めて「ちょっといいですか」なんていうと危ない人になってしまいますが、道案内であれば立派な英会話の理由になります。
外国人に道案内をするメリットは、スピーキングの練習になるのはもちろんですがそれ以外にも理由があります。
感謝されると素直に嬉しい → そのときの印象が強く残る
困っている外国人を助けると、ほとんどの人がすごく感謝してくれます。
自分のこんな拙い英語でも人から感謝されると、それだけですごく嬉しいですよね。
しかも練習していたフレーズがスパっと通じると尚のこと嬉しくて、一発でそのフレーズが自分のものになります。
つまり「嬉しい」という感情が、そのときの会話のイメージを強くして記憶に強烈に焼き付けてくれるんです。
そのため1回の実践で得られる効果は、自宅で会話フレーズを10回練習する効果を上回ります。
まさに「100回の稽古より1回の実践」です。
度胸がつく
そもそも、見知らぬ人に声を掛けるのはすごく勇気がいります。
私は人見知りな性格なので、困っていそうな外国人がいても彼らからヘルプが無い限り自分から声をかけることはまずありませんでした。以前までは。
でも本当に困っていそうな外国人声をかけると、彼らの表情が急に明るくなって困っていることを話し出すんですね。
ほとんどが単に「○○に行くには何処行きに乗ればいいのか?」「どこで乗り換えればいいのか?」がわからないんです。
特に近年の東京の地下鉄は、JRや私鉄間の相互乗り入れで利便性を上げたために行き先が何種類もあって慣れないと本当に分かりづらいです。
英語で電車乗換えを案内するフレーズは、
(東京駅にはどうやって行きますか?)
・Take the ○○ line bound for ××, and get off the △△ station.
(○○線の××行きに乗って、△△駅で降りてください)
・Color of ○○ line is blue.
(○○線の色は青です)
(そこはここから何駅ですか?)
・It’s about three or four stop from here.
(ここから大体3~4駅ぐらいです)
ぐらいで足りてしまいます。
この程度の英語で、むしろぎこちなくってたどたどしい英語で案内しただけなんですけど、それでもこんなに感謝されると人は嬉しいもので、嬉しさで鳥肌がたつのが自分でもわかるぐらいでした。
それからというもの、困っている人を助けたいという思いよりも、人に感謝される快感をまた味わいたいという思いから、困っている外国人旅行者に声を掛けるようになったんです。
それは言ってみれば私の「さもしい心」なんですけど、でも困ってる外国人は助かるし、しかも自分は感謝されて英語の練習ができて、その上に承認欲求が満たされるんですから誰も困らない。
それでも3日に一度ぐらいの割合で道案内していると、もう道案内の定型パターンが頭に染みついて、何も考えずにスラスラと口をついて出てくるようになるんですね。
初めのうちは意を決して声を掛けていたのが、3ヵ月もすると度胸がついてためらいなく声を掛けられるようになります。
ついでにいろんなことを聞かれるので、いい会話練習になる
これは旅行者の性格にもよりますが、私の経験から約半数ぐらいの人が「〇〇の近辺で面白いお店を知らないか?」とか「このあたりに美味しいレストランは無いか?」といったことをついでに聞かれます。
「美味しいレストラン」と言われても、どんな食事が好きなのかとか、何を食べたいのかで薦めるレストランも変わってくるので、「どんな食事が好きなの?」「どんなものが食べたいの?」と尋ねるフレーズなどはあらかじめ用意しておくと、いい会話練習になります。
(○○の近くにいいレストランはありませんか?)
(どんな食べ物がいいですか? 寿司?天ぷら?他には?)
天ぷら食べたい!という外国人には「てんや」がオススメです。
一杯500~600円程度で揚げたての天丼が味噌汁付きで食べられるので、普段
私も取引先の外国人が来日したとき、ランチで「てんや」に連れて行くと大抵喜びますね。今まで外したことないです。
彼らはいかにも観光客御用達の高級なレストランよりも、市井の日本人が普通に食事するお店を喜びます。それがたとえチェーン店だとしても。
逆の立場で考えるとその気持ちがよく分かります。
困っている外国人への声のかけ方
困っていそうな外国人がいたら、いきなり英語で声を掛けるよりもまずは「なにかお困りですか?」と日本語で声をかけてみてください。
そして、相手が日本語で返して来たら日本語で対応、日本語が出来ないようだったら英語で
・Do you need help?
と声をかけてあげましょう。
外国人旅行者と在住者の見分け方
外国人旅行者と外国人在住者の見分け方は、
・大きな荷物、スーツケースを持っている。
・英語版のガイドブック、ハンドブックを持っている。
で見分けられます。
最初に日本語で声を掛けるのは、中には日本が好きで日本語を勉強してきた旅行者もいるので、彼らには日本語で話してあげたほうが嬉しいのです。ちょうど私たちが英語で話しかけて通じると嬉しくなるのと同じです。
どうしても恥ずかしさが先にたってしまう人は
オンライン英会話などで道案内のロールプレイをやっておくといいですよ。
逆に自分が尋ねる立場でも練習しておくと、海外出張のときに困らないです。
特に北米方面だと車移動がメインになりますが、上で紹介した例文の”路線”を”道路名”に、”駅の数”を”距離”や”時間”に置き換えると同じ言い回しが使えます。
・Take the 101 bound for North.
(101号線を北に行ってください)
・It takes about an hour from here.
(ここから大体1時間ぐらいです)
オンライン英会話はレッスンを自分の好きなようにカスタマイズできるのがいいです。
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まとめ
意外と外国人旅行者って、人に尋ねたりしないんですよね。
出身国の気質もあるのだと思いますが、自分達でなんとかしようとしてよく適当な電車に乗って違う方向に行っちゃったりします。
もっと早く駅員さんやそのへんの日本人に聞いてみればいいのに、と思ってしまいますが、日本語が不自由だとそうもいかないんでしょうね。
私も以前中国に出張したとき、街中では英語が全く通じず(日本よりも英語が通じない)しかも私が中国語が全く話せないため、電車の乗換を尋ねるのも億劫になって自分でなんとかしようとしたことがあったので、その気持ちがよくわかります。
しかし一方では、今まで海外の空港や駅で困っているところを何度も現地の人に助けてもらいました。
異国の地で受ける親切は本当にうれしいものです。
どんなにイヤなことがあっても、最後に親切にされるとそれで帳消しになってしまうぐらいインパクトがありますし、著名な観光地に行った記憶よりも、ハプニングや現地で受ける親切のほうが記憶に残ります。
自分の英語の練習になるのに加えて、旅行者に気分良く帰ってもらえるのですから、こんなにいい会話トレーニングはありません。しかも無料ですし。
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