リストラは英語でなんと言う?

「リストラ」は日本ではあまりいい響きの言葉じゃないですよね。

本来は不採算事業にテコ入れして業績を改善する”re-structuring”(再建造)から派生した言葉なんですが、日本ではすっかり人員整理の代名詞と化してしまいました。

事業再編はrestructuringでOKですが、解雇の意味で使う場合は”layoff”(レイオフ)というのが一般的です。

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人員整理に関する英単語、英熟語

昨日のUSA TODAYに面白い表現があったので紹介します。

フォードの人員整理の記事からの引用です。

“Ford to slash 10% of salaried jobs in North America, Asia”

Ford Motor, facing pressure to improve profitability amid a lagging stock price, confirmed Wednesday that it would cut nearly 10% of its salaried workforce in its North America and Asia Pacific divisions.

The cuts, which Ford said would occur through “voluntary” buyouts and early retirement packages, will affect 1,400 of about 15,000 salaried workers in those regions.

引用:https://www.usatoday.com/story/money/cars/2017/05/17/ford-motor-co-salary-job-cuts/101783514/

ざっくり意訳すると、フォードは北米、アジア地域の正社員を10%解雇する、退職金の割増や早期退職制度を提示して約15,000人の社員のうち1,400人の退職を促す、としています。

リードの部分で”facing pressure to improve profitability amid a lagging stock price,”とあるので、最近の収益悪化と株価低迷について株主から圧力を受けているのでしょうね。

この記事の中で、日本であまり見かけない表現をピックアップしてみます。

salaried jobs

salaried jobsは「正社員」のことですね。

正社員を英訳すると

・permanent worker
・permanent staff
・permanent employee

・a full-time salaried worker
・a full-time salaried employee

ですね。辞書を引くと出てきます。

しかし、”full-time”とわざわざ付けるのは、パートタイマーに対して正規社員であることを強調したい場合であって、日本で言うサラリーマンは”salaried worker”と言うのが一般的です。

だとすると記事のタイトルは

“Ford to slash 10% of salaried workers in North America, Asia”

とすべきところですが、北米(というか日本以外?)では基本的に採用されたときの職種(job)から変わることがありません。

日本だと経営状況の変化や生産調整によって社員の配置換えは普通に行われますが、海外では応募した職種で採用されると、他の職種、例えば営業職や工場に配置換えされることはありません。(その逆もしかり)

比較的解雇が簡単に出来るので、余剰人員を他部署に回すよりlayoff(解雇)して必要な部署や職種で募集をかけるのが一般的です。

そのため”salaried worker” = “salaried job”なわけです。

ちなみに、記事を読み進めると

The cuts are not expected to affect hourly workers at Ford’s factories or operations in Europe and South America, which have already endured workforce reductions.

引用:https://www.usatoday.com/story/money/cars/2017/05/17/ford-motor-co-salary-job-cuts/101783514/

今回の削減はhourly workers(時給で働く人=パートタイマー)と工場の作業員には影響しない、とありますので、10%の人員整理はホワイトワーカーが対象であることがわかります。

世知辛い世の中ですね…。

“voluntary” buyout

これも知らないとわからない単語だと思います。

“voluntary buyout”で「早期退職割増」を意味します。

“voluntary”は「自発的」、”buyout”が「買収」で自発的買収?と意味が繋がらないですが、一般的に早期退職を促す割増退職金は月給の〇ヵ月分を上乗せすることで、より多い退職希望者を募りますよね。

言い換えると「雇用契約の残りを会社が自発的に買う」とも言えるわけです。

だから”voluntary buyout”なんです。

early retirement packages

early retirement programとは、和訳すると「早期退職制度」です。

「ん?ではvoluntary buyoutと何が違うの?」と思いますよね。

日本では早期退職は人員整理によるものがほとんどなので割増退職金+早期退職がセットになってます。

ただし何歳で早期退職に応じようが年金が支給されるのは65歳以降です。

一方アメリカも年金の満額支給は66歳から(減額してもいいなら62歳から受け取れる)ですが、企業によっては早期退職制度に応じると、退職一時金に加えて年金も満額支給されるプログラムがあります。

つまり、早期退職に応じた人には年金支給年齢に達していなくても満額支給するプログラムを用意していますよ、というのがearly retirement packageなんですね。

なんかすごく手厚い。大企業だけなんでしょうけど。

まとめ

voluntaryもbuyoutも知ってる単語なのに、”voluntary buyout”になった途端に意味が取れなくなるところに英語の奥深さを感じてしまいます。

単に知っているか知らないかの差なのですが…。

こういう単語を無くすには、とにかく英語に触れて未知の単語と出会う機会を増やすしかありません。

中でも英字新聞は情報が新鮮なので読んでて飽きません。オススメです。